2005年日语能力测试一级真题
読解·文法 (200点 90分)
問題Ⅰ 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1.2.3.4から最も適当なものを一つ選びなさい。 来世紀に向けて、個人レベルであれ地域社会?地球規模であれ、科学技術の進歩ゆえに いっそう複雑になっていく問題に対して、個人が判断しなくてはならない局面が増えていくことだろう。その時に自分なりに納得のいく判断を下すためには、科学に無関心?無理 解を決めこんだ(注1)りせず、ふだんかち科学に日を向け、科学的な考え方にふれている必要が あるだろう。つまり、①科学と社会を結びつける良質の情報が必要なのである。その情報は自分の行動に役立てるために受信するだけではなく、場合によっては、自ら責任ある発信者となるために役立てることも大切である。 残念なことに、科学者がもたらした成果は、そのままでは判断材料としては②役に立たないことが多い。まず、専門用語ゆえに科学はとりつきにくい。科学が高度になり細分化したために、領域が異なれば科学者でも理解が困難な状況になってしまっている。良質の情報は優れた③表現能力をともなわなくてはならないが、実際のところ、研究に専念している科学者には時聞的余裕がなく、そうした表現能力を磨くいとま(注2)もないのが普通である。 一方で、④科学者にも良質の情報が必要である。科学者は何かしら新しいことを世界に先駆けて発見?発表することに熱中するものである。その結果が化学?生物?核兵器の開発に加担する(注3)ことはないか、あるいはわれわれの生活ないしは地球という生態系(注4)に思いもよらぬ影響を与えることがないかに思い(注5)を馳せる機会は、必ずしも多くはない。⑤こうした点に関して、科学者は外部から指摘される必要がある。 ( ⑥ )、最先端の科学の研究成果とその社会的意味を科学に慣れ親しんでいない人に、また社会的意味については科学者に対しても改めて説明する人材、つまり科学の"インタープリター"が必要となる。インタープリターは専門用語の単なる直訳者(注6)ではなく、問題を指摘し、進むべき方向を示唆(注7)する、科学と実生活の橋渡しをする解説?評論者である。かれらが架けるその橋は、専門化した科学技術を公開して市民を啓蒙(注8)するという一方通行のものであってはいけない、インタープリターには科学者がふだん忘れがちな社会への波及(注9)効果、倫理的(注10)問題、他の科学技術や学問分野との連繋(注11)の可能性なども鋭く指摘してほしい。また、一般の人の科学に対する素朴な疑問の中からインタープリターが斬新(注12)な考 えを吸い上げることで、科学者は思いもよらぬ発想転換のヒントを得られることも考えられる。 現在でも優れた作家、評論家、科学者、ジャーナリストなどが先端科学のインタープリターとして活躍しているが、21世紀に向けてその活躍はますます期待されている。(課田玲子「杜会のなかの科学、科学にとっての社会」『現代日本文化論13 日本人の科学』による〕
(注1)決めこむ:勝手にそのように決あてしまう
(注2)いとま:暇、時間のゆとり
(注3)加担する:カを貸す
(注4)生態系:生物とそれを取り巻く環境
(注5)思いを馳せる:想像する ちとくやく
(注6)直訳:原文の一語一語を辞書通りの意昧に忠実に訳すこと しさ
(注7)示唆する:ヒントを与える
(注8)啓蒙する:教え導く
(注9)波及:影響が及ぷこと
(注10)倫理:人として守るべき道
(注11)連繋:つながりをつけること
(注12)斬新な考え:それまでにない新しい考え
問(1) ①「科学と社会を結びっげる良質の情報が必要なのである」とあるが、この「良質の情報」とは何か。 1.一般の人にも役に立つ科学に関する情報
2.複雑な社会の問題に関係のある科学的情報
3.科学者が研究のヒントにできるような情報
4.杜会に大きな影響を与える科学に関する情報
問(2) ②「役に立たないことが多い」とあるが、筆者はどうしてそう思うのか。 1.科学者には複雑な問題を考える時間的余裕がないから
2.科学者がもたらした成果は祉会的意昧があまりないから
3.科学者の発表する研究成果は一般の人には理解が困難だから
4.科学が高度になり、一般の入は科学に関心を持たなくなったから
問(3) ③「表現能力」とあるが、ここではとんな能力のことを言うのか。 1.科学技術の進歩にともない複雑化する問題を解説できる能力
2.自分の研究成果が一般の人にもわかるように説明できる能力
3.領域の違う科学者と自分たちの研究成果について話し合える能力
4.一般の人と地域社会を結びつける優れた研究を発表できる高度な能力
問(4) ④「科学者にも良質の情報が必要である」とあるが、筆者はどんな情報が必要だと言っているか。 1.自分の研究成果が、社会生活や地球環境などに、どんな影響を与えるかを示す情報
2.自分の研究を、科学に慣れ親しんでいない入に、わかりやすく解説する方法を教える情報
3.自分の領域とは異なる研究の成果が、自分の研究にどのような影響を与えているかを示唆する情報
4.自分の研究に対して、領城の異なる科学者や一般の入はどんな関心を持っているかを知るたあの情報
問(5) ⑤「こうした点」とあるが、どんな点か。 1.自分の研究成果がどのような社会的意昧を持っかという点。
2.自分と同じ研究をしている科学者がどのくらいいるかという点。
3.自分の研究の内容や進め方に新しい発見があったかどうかという点。
4.科学者が肖分の研究成果の影響について発表したかどうかという点。
問(6) ( ⑥ )に入る最も適当な言葉はどれか。 1.さらに
2.そこで
3.あるいは
4.ところが
問(7) 筆者は、インタープリターが科学者に対してどのように働きかけることを期待しているか。 1.科学の研究成果がどのような社会的問題を引き起こすかについて、調べるように指導すること
2.一般の人の科学に対する疑問に答えられるように、科学者が表現能力を磨くことの重要性を訴えること
3.作家、評論家、ジャーナリストがさらに活躍できるように、研究成果をできるだけ早く公開するよう促すこと
4.科学者の気づかない問題点を指摘し、他分野との協力の可能性や研究のントになるような情報を提供すること
問題Ⅱ 次の(1)から(4)の文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして最も適当なものを1.2.3.4から一つ選びなさい。 (1) 昼下がりのカフェ(注1)でのこと。男'女の争う声に振り向くと、ひとりの女が立ち上がり、 持っていたグラスを逆さにして飲み物をこぼし始めた。 客達の視線が集まる。連れの男は顔を上げようとはせず、女の腕を掴んで座らせようとするが、女はその手を振り払うと、叫んだ。 「あんた(注2)なんか最低よ!」 ほかの客が言っている声が聞こえる。 「ドラマみたいね」 いささか陳腐(注3)だったが、①女は「演じること」ですっきりしたのかもしれない。 現実的ではないことを、「ドラマみたい」とよく言う。 13年前の朝のことだった。洗面台と洗濯機とのわずかな隙間に頭を突っ込んで、母が全裸で倒れていた。意識はなかった。 救急隊員(注4)の緊迫(注5)した医療用語が飛び交い、心臓マヅサージが始まる。オレンジ色の毛布を掛けられた母は、ピクリとも動かない。その隙に、開け放たれた玄関から飼い猫が外へ出てしまった。 当時、大学生だった弟が、とっさに猫を捕まえたその時、「猫なん構っている場合ですか!」と隊員の怒鳴り声が飛んだ。 弟は、②猫を抱いたまま立ち尽くしていた。 後は、「かかりつけの病院(注6)は?」、と、はじかれるように聞かれたことだけしか思い出せない。 これがドラマなら、大概は「姉弟でお母さん!」と駆け寄って下さい」と指示される。 人間は、とっさにとんでもないことをする。長年、人間を見つめる仕事をしてきたはずが、人の本当とはなにか、いまだに捉えきれないでいる。(岸本加世子「岸本加世子の台本にないセリフ」2003年1月11日付朝日新聞による)(注1)カフェ:飲食をする店の一つ
(注2)あんた:あなた
(注3)いささか陳膓だ:よくある情景だ
(注4)救急隊員:急な病気や事故にあった人を病院まで連ぷ職員
(注5)緊迫する:物事の様子が非常に緊張し、油断のできない状態になる
(注6)かかりつけの病院1いつも診てもらっている病院 問(1) 「①女は「演じること」ですっきりした」とあるが、なぜすっきりしたのか。考えられる理由として、最も適当なものはとれか。 1.女は人前で男への怒りを十分に表すことができて満足したから。
2.女は女優として人前で上手に演じることができ、充実感を得たから。
3.女は人前で男を非難することで、他入から同情を得ることができたかち。
4.女は人前で男の手を払い、叫んだことを「ドラマみたい」とほめられたから。
問(2) ②「猫を抱いたまま立ち尽くしていた」とあるが、弟ほなぜそうしたのか。考えられる理由として、最も適当なものはとれか。 1.隊員の救急処置に驚いたから
2.隊員の質問がわからなかったから
3.猫が外へ出て行きそうだったから
4.どうすればいいか、わからなかったから
問(3) 筆者は女優である。その立場から、この文章で言いたい二とは何か。 1.長年、女優の経験を積んできたので、とっさの時にも冷静に行動することができる
2.長年、女優の経験を積んできたが、現実の人間の心と行動を把握することは難しい。
3.長年、女優の経験を積んできたが、とっさの時にはまだうまく演じることができない
4.長年、女優の経験を積んできたので、様々な人間の心と行動を捉えて十分表現することができる
(2) グラフを見た時の印象1ま何によって決まるのでしょう。グラフは表や文字と比べると、 よリビジェアル性の高いものです。グラフの第一印象は数字ではなく形で決まります。
(中略) ①二つのグラフを見て下さい。二つの企業の最近4年間の売上を示したものです。右の企業は成長が著しく、左の企業の伸びは鈍いように見えます。本当にそうでしょうか。実は二つのグラフはまったく同じ数値を表にしたものです。。 数値は左から10、11、12、13と推移(注2)しています。右のグラフは縦軸の日盛りが9から始 まっています。ー方、左のグラフは、目盛りは0から始まっています。もう一度二つのグラフで確認して下さい。 同じ数値を表すグラフでも正反対の印象を与える場合があります。どうしてこうしたことが起こるのでしょう。それは人が( ② )からです。この場合には棒グラフですから棒の長さに注目しています。棒の長さを比較すると右のグラフは棒の長さの差異が激しい。それに比べて左のグラフは長さの差異がそれほど大きくない。この達いが印象の違いになります。 このことからわかるように③グラフは数値忠実に翻訳したのでありなせん。数値は客観的な事実ですが、グラフは客観的な事実を表現しないのです。数値をビジュアル化する過程で作り手の主張が反映されます。客観的な事実のみを示すならば表で表現すべきです。グラフでは作り手に主張がなければ伝えたいものと正反対の印象を与えてしまう可能性さえあります。 主張を確実に伝えるために、初めに自分が何を伝えたいのかを明確にします。そしてその後にそれに合わせた形でグラフを作成します。最初にメッセ?一ジありきで、グラフはその裏付け(注4)の道具なのです。 (飯田英明『「図解表現」入門』による)(注1)ビジュアル:目に見えること
(注2)推移:移り変わること
(注3)メッセージありき:メッセージがあった
(注4)裏付け:事実であることを証明する証拠
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